自分や身内が病気になったり、亡くなったりして初めて
健康でいることの大切さがわかります。健康を損なうことは、
自分や家族の精神的、身体的な苦痛となります。健康は失っ
てからでは、お金では買えないということがよくわかります。
そのため病気にならない予防が非常に大切だと思います。

あたりまえの健康は、あたりまえではなく微妙なバランスの
上でなりたっています。年をとるにつれて、いろいろなストレ
スがかかるにつれて、このバランスは崩れていきます。骨や筋
が弱れば寝たきり状態へ、免疫系が弱れば癌、自己免疫疾患の
発症、血管系が弱れば心筋梗塞、脳梗塞の発症へと、弱くなっ
たところの病気が発症します。最近の研究では100歳以上の健康
長寿者は、体全体がバランスよく老化しているといわれています。
 
私は今まで病気の人ばかりを治療してきました。これは医師と
して当たり前のことですが、今回自分の父の死を経験し、病気
になる前の健康の維持、健康のさらなる増進をサポート
するこ
とも医師としてとても重要な仕事であると思いました。この健
康増進を大きなテーマとしている、抗加齢、抗老化医学(アン
チエージング医学)今後注目して行きたいと思っています。

 皆様の健康と幸せを心よりお祈りしております。